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12月トッピクス

年輪ってどうしてできるの?
二酸化炭素って見たことある?

   今年もコロナ禍が終焉しないまま年末を迎えてしまいました。
   早いもので、私のTOPICS投稿も最終回となりました。おかげさまで、自身の「ボケ防止」
   に多少の効果があったのではないかと感謝しております。
   今月の記事は「年輪ってどうしてできるの?」「二酸化炭素って見たことある?」という
   テーマを取り上げたいと思います。
   皆さんも新聞記事やTVでご存知と思いますが、今年の11月エジプトで地球温暖化を防止
   するための国際会議(COP27)開かれましたが、今まで多くの二酸化炭素(以下CO2
   を排出してきた工業先進国と途上国との意見が対立し、なかなかご合意に達していません。
   もともと地球の表面の空気は280ppm程度のCO2で覆われていて、太陽から注がれた熱
   を大気圏に保持して、地球上の生きものが棲みやすい環境(15℃程度)になっていました。
   ところが250年程前、イギリスで起こった産業革命で、化石燃料(石炭や石油)を使う
   (燃やす)ようになり、人為的にCO2を発生させ、大気中に放出するようになってしま
   ったのです。現在の地球の大気には415ppmのCO2が含まれるということです。
   このことによって、大気中の気温が上昇し、南極や北極の氷河やシベリヤなどの凍土が
   溶け、大嵐や豪雨、海面の上昇、干ばつによる山火事など、大きな災害をもたらす要因
   となっているというのです。
   近年「脱炭素」「カーボンニュートラル」など、いろいろな新語が新聞やTVで使われ、
   身近な言葉になっていますが、要は「CO2排出を減らそうよ!止めようよ!」「石油や
   石炭から脱却しようよ!」と言うことなのです。

   前談が長くなりましたが、ここでクローズアップされてきたのが植物、とりわけ森林です。
   今、小学校5年生で教わるようですが、いわゆる「光合成(こうごうせい)」です。
   樹木を例にとって悦明しましょう。樹木の葉(葉緑体)は太陽の光を浴びて、根から
   吸い上げた水と空気中から吸収したCO2を化学反応させてブドウ糖を生合成します。
   この反応を光合成と言います。生成したブドウ糖は樹体に移動し、ブドウ糖が連鎖
   (連なる化学反応)して澱粉、さらに澱粉が連鎖してセルロース、へミセルローズになり
   ます。これが樹木の主成分なのです。
   端的に言えば樹木の主成分は空気中から吸収したCO2の産物なのです。この化学反応から
   計算すると木材(乾燥状態)10トンは空気中のCO2を6.1トン吸収して出来たことになり
   ます。要するに樹木の食料はCO2なのです。

   写真はヒノキを輪切りにしたものです。中のまるい線は年輪ということはご存知ですね。
   どうして年輪が出来るのかというと、線と線の間の広い部分は太陽の光が強い春から夏
   にかけて成長した部分です。線の部分は太陽の光が弱い秋から冬にかけて出来たものです。
   光合成に太陽の光の強弱のあらわれなのです。したがって一つの輪は春夏秋冬の一年で
   出来上がるので「年輪」というのです。

   質問:皆さん!二酸化炭素を見たことはありますか?
   小学生相手に樹木を観察するときに質問すると、全員「見たことはない!」と答えます。
   同伴の先生に質問しても同じです。実はほとんどの人は見ているのです。
   さて、皆さんの答えは如何でしょう?。
   答えはホームページに掲載されてからメールします。



   【年輪 ヒノキ】
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   【年輪と板目 ヒノキ】

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