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戸隠地大根とねずみ大根 (戸隠地大根30年目の覚醒と飯綱山荘の思い出) 宮 本 聰
小生の家庭菜園で毎年、栽培している大根の一つに「戸隠地大根」という品種があります。 この大根のルーツは平成5年(1993年)7月6日、かって八洲化学工業の健康保養施設「飯綱山荘」 の管理人、故徳武熊夫さんに頂いた種子です。 飯綱山荘に宿泊して、食事(お酒)の仕上げに蕎麦をお願いすると、徳武さんはこの大根をおろして くれました。 とにかく辛いのです。 戸隠そばに本当によく合うおろし用の大根でした。 徳武さんに最初の種をいただいてから、毎年、この戸隠地大根の種子を採取しているのですが、今年 は30年前に頂いた種子が果たして順調に発芽するかどうか試みました。 結果、全く問題なく発芽したのです。 まさしく原種近い大根だと思いました。 最近の野菜の種子 は品種改良のため、交配されているものが多く、冷蔵保存しても翌年発芽しない種子が多いのです。 ほかにもう1種、十数年前、故三田哲男さんから頂いた、 おろし大根用の「ねずみ大根」を初めて 播種してみました。これも見事に発芽しました。「ねずみ大根」も同様に辛味大根の一種です。 ただ戸隠大根は葉が普通の大根と同じで、見分けがつきませんが、ねずみ大根の葉はその形が異な っています(写真)。池波正太郎の「鬼平犯科帳」に「毎年元旦、蕎麦屋に年寄り夫婦が必ず現れて 辛味大根を注文する」というくだりがあったのですが、客の老人は実は信州上田出身の泥棒の大親分 ということなので、多分、この大根は信州上田近辺で栽培されていた「辛味大根」だったのではない かと勝手に想像しています。 なお、「飯綱山荘」は、長野駅から近い別天地ということもあって、当社役職員ばかりでなく、学生 を連れた大学の教授、会社関連の方など、多くの方々に愛され利用されました。「友の会員」の 方々にもいろいろな思い出があると思います。このMLを通じて配信下されば、なお、楽しい思い出が 生まれると思います。
2024年1月8日
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